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  [ 北海道ツーリングレポート② 幕間 ]
2013-09-17(Tue) 11:02:39
夜。

「ご乗船のお客様にお知らせします。本館、現時刻のおよそ5分後に、別のフェリーとすれ違います。」

そんな船内アナウンスで、ふと、目が覚めた。

10人ほどが押し込められる一番等級の低い客室にて、

昼前から他人の騒音を聞きながら浅い睡眠をとっていた私にとって、

アナウンスで起きてしまうのは無理がないと言える。

徹夜からの浅い睡眠で朦朧とした頭で、そういえば、と。

すれ違うフェリー同士は汽笛で挨拶を交わすのだそう、と思い出した私は、

単純に「フェリー同士のすれ違いってどんななのかな」という好奇心も手伝って、左舷の甲鈑に出た。

夜の海、というのは完全な闇である。

船の明かりが星の光を消している状況では船以外に明かりは全くなく、水平線がどこにあるのかもわからない。

訂正、全くというのは嘘であった。

船の前方を臨めば、これからすれ違うらしい他の船の明かりが見えている。

手すりにもたれかかりながらその明かりをぼう、と眺める。

しかし、一向に船同士が近づいている、というのが感じられない。

まぁ、5分程度かかる、と言っていたし、そんなもんなのだろう、と思いながら待つ。

周りには、同様に相手の船を見に来た乗船客が多くいる。

カメラを片手に持つ老人や、歓声を上げている子供。様々だ。

暫しそちらに目を向けていると、不意に目前の光が大きなったように錯覚した。

いや、それは錯覚ではなく事実だったのだが。

つい先程まで遥か遠くにあると思っていた相手の船の光は、気付けばすぐ目前に、

それも先のものと比べ物にならない速度を以ってこちらへと近づいてくる。

ブォ゛ォ゛オ゛オ゛ン゛!!!

不意に相手側から音が鳴った。

ああ、あれが挨拶なのだ(正確にはもっと他の役割があるのだろうが)と理解した直後、

こちらの船の返答が同様の音で返される。

それは距離が近いせいか、同じ音と思えないほどに強烈な質量を持った音ではあったのだが。

かくして船はすれ違う。

接近してきた時と同じように、圧倒的な速さで遠ざかっていく相手の船。

周りの見物客が興奮した様子で船内に戻っていく中、

私は暫くの間、遠ざかっていく相手の船を眺めていた。

なんて孤独なのだろう、と。

自身の明かりによって星の光は届かず、海からの光はもちろん、無い。

加えて、今日は新月に近いのだ。月明かりなど、あるはずもない。

そんな絶望さえ感じる夜の海を、一人で走って行く船。

勿論、船の中には乗船客や乗組員がいて、その乗組員達は航海自体には慣れていて、

夜の海などものともせずに正しい航路で船を走らせているのだろうが。

そのような常識を忘れさせるほどに、夜の海、闇というものは圧倒的であった。

ただの一人で走って行く船。

その姿は今後の自分を連想させるものでもあった。

状況が状況なだけに、北海道についての予備知識はゼロに等しく、知人や友人もいない。

そんな見知らぬ大地に一人で降り立ち、旅をするということは、孤独という他に無い。

今目前から走り去っていったあの船の行き方が、

今後予想される自分に酷く似ているような気がしたのだ。

まぁ、それでも飛び出したのだ。

飛び出した以上はなんとかするしかないし、案外なんとかなるものだろう。

そんな何の根拠もない楽観視で不安を薄め、再び客室へ、ひいては睡眠へと私は戻った。

ただ、そんな予想がかなり早い段階で覆されるのは、また別のお話。

interlude out

後記
なぜ唐突に型月風小説風かって!?

なんとなくさ!


いやさー、前々から思ってたけど、俺ってこういうの(ツーレポ)書こうとすると、

ただの行動の羅列臭くなるのよね。なんともつまらない。

脚色が要るわけじゃん?
(この場合の脚色は事実の改変、という意味では無く、事実を面白おかしい文章によって伝えることを指す)

どーやったらいーもんかなー、と思いつつ、まぁ色々やってみるわけですねぇ。

そんな感じ。
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